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LRAC89

LRAC89とはLance-Roquettes AntiChar de 89 mm modele F1の略で、個人で携帯できる対戦車ロケットランチャー。

LRAC(エルラセと呼む)は、ロケットを発射する標準機と肩当て、トリガーの付いたランチャー(発射装置)と、その後方に取り付けるロケットから構成され、通常射手と、ロケットを携帯し装填する助手の2人で使用する。

発射済みのロケットを交換することで、繰り返しロケットを発射することが出来、その耐久性は理論上100発前後までのロケット発射が可能といわれる。

そのグラスファイバーとプラスチックで作られたランチャー(筒状なので愛称はそのまま筒を意味するチューブと呼ばれる。)は、非常に軽量で、1970年の登場以来、長きに渡りフランス軍で使用されてきた。1978年にコルヴェジの戦闘でも使用され、その有用性が実証されている。

LRACの射撃訓練風景。

ロケット発射時の爆風により、射手の後方80メートルまでは危険とされてる。相手の”戦車を破壊する”というより、戦車内にまで達したロケットによる高熱で搭乗員を死傷させる。

ちなみに対戦車砲の実弾射撃に、このような古い戦車の残骸が的として使われる。

また、ミサイルも高額なため、照準訓練用の7.62mm弾を発射する、訓練用模擬ロケット装置が通常は使用されている。

外人部隊では徐々にLRACは使用されなくなり、変わりにミラン対戦車ミサイルとLRACより小型で使い捨てのAT-4対戦車ロケットが使用されている。

また、個人が携帯できる対戦車ロケット砲には、大口径の112mmのロケットを発射できる使い捨てのRAC112(Roquettes AntiChar de 112mm)があったが、現在は製造されていない。

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