フランス外人部隊の歴史や活動を紹介

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スーザン・トラバース

伝統的に男社会と思われる軍隊にも現在では多くの女性兵士が在籍し、男性兵士に引けを取らない、第一線で活躍する女性兵士達が大勢います。

そんな中で、外人部隊だけは創設から一貫して女性兵士の入隊を認めてはいません。

ですが、そんな外人部隊の歴史の中で、第2次世界大戦前期にスーザン・トラバースというイギリス生まれの女性が、外人部隊兵としてアフリカで看護師・運転手として在籍していました。

あとにも先にも、公式に”フランス外人部隊兵として認められている女性”は彼女だけなのです。

1909年ロンドンで生まれたスーザンは、彼女が十代のころ家族で南フランスに移住。

第2次世界大戦勃発により、特に冒険好きで活動的だった彼女は、何かしら行動を起こそうとフランス赤十字で活動を始めます。

その後、自由フランス軍が募集しているアフリカでの看護師と運転手の志願者に応募すると、即座に看護師として軍曹待遇で採用されます。

アフリカに渡る途中、第13准旅団に合流し、外人部隊の将校や医者達の運転手として、時には負傷者を乗せた救急車を駆り、名将ロンメル将軍が率いるドイツ軍と対峙する危険な戦域を駆け巡っていたのです。

フランス帰国後も、彼女は外人部隊のトラック運転手として活躍していたのです。

そして、夫が生きている間は過去のことを語れなかった彼女ですが、夫の死後、40年の時を経て当時のことを語りはじめました。そして、その功績を認められ、最高の勲章といえるレージョン・ドヌール勲章を授与されています(彼女の父親トラバース元大尉も同勲章を受章している)。

余生はパリ郊外に住み、2人の子供と大勢の孫達に恵まれたスーザンですが、2000年12月18日に94才で永眠しました。

そんな彼女の当時を描いた原作が映画化されるという話もあるそうです。

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